汗をかかずにトップを奪おうと画策

「汗をかかずにトップを奪え!」著:三田紀房


この本は、コンビニで立ち読みしたら、グッと引き込まれでしまったので、つい買ってしまった。
ちなみに著者は「ドラゴン桜」の方であるが、本著は漫画ではない。


届いたその日に一気読み。
小難しい言葉が使われておらず、基本的に「ドラゴン桜」の主人公が、ビジネス塾を開き、参加したサラリーマン諸君に説教をたれるというスタンスで書かれている。

いきなり、「できる奴は、こんなビジネス塾にこない!ビジネス書も読まない!できる人間はそんなヒマはない!」と断じられている。

確かに正論ではあるが、自分はできるやつではなく、できるやつになりたい人間なので、ヨシとする。


この本がバイブルになる、とは言えないかもしれないが、色々参考になった。

例えば、「三十路を越えたら転職するな!」という項目があったのだが、その理由として。
1.二十代より好条件を求めてくるので、市場価値が低くく、転職しずらい。
2.家族的形態をとる多くの日本企業にとって、成長しきった三十代「長男クラス」は家族の和を乱す材料になりうる。
3.そもそも、三十代の即戦力を求めているその企業は大丈夫なのか?という問題。

とまぁ、決してお勧めしないという内容だった。


「転職当たり前」みたいな昨今の風潮に、やや食傷気味であったので、すんなりと納得できた。


その他にも

「がんばりが認められないのは当然だ!」
※どこかのオッサンが自分のために創った不完全で不公平な組織、それが会社だ。という考えから

「リセット願望を捨てろ!」
※環境が変われば本領発揮できると思っているやつは、どこいっても本領発揮できないので、その場で頑張ってみろという考えから

「半端な知識で軽口を叩くな!」
※上の人間に気に入ってもらいたければ、賢い奴だと思われる必要はない。面白いやつだと思われれば、それでよい。という考えから


というようなキーワードが気になった。


とくに「半端な〜」については、思い当たるフシが大いにある。

ある酒の席で、社長と他の社員数名とこんな話が展開されたときのことを思い出した。

社員A:「彼、ゴルフ旨くなるためにコッソリ練習してるんですよ。コソ練ですよ。」
僕:「なんすかコソ練て。初めて聞きましたよ。国連と一字違いじゃないですか。」

という、今考えると、完全にノリだけで言った(かなりクオリティ低めな)一言に社長が大爆笑し、10分くらい文字通り腹抱えて笑ってた。

上の人間は多少アホなやつの方が好きらしい。